皆さん、突然ですが、異世界があると思いますか?
最近では、異世界転生系のアニメやドラマ、映画や小説と、さまざまな媒体でとりあげられ、人気になっている作品もたくさんあります。そのような世界が実際に起きたらどうでしょう、パニックですよね?
ざっくりと、異世界といっても想像がつきにくいかもしれません。
辞書では、”自分が生活している世界とは別の世界、異なる時空、ファンタジー”と書かれています。
例えば、フリフリのスカートをはいた魔法少女が出てきたり、とんでもなく科学技術が発達していてマッドサイエンティストがいる世界、などめちゃくちゃ楽しそうです。
よく町中や玄関先で、知らないオバちゃま達に「神を信じますか?」と聞かれることはありますが、同じようなテンションで「異世界を信じますか?」と、聞かれたらどうしますか。
そんな事あるわけないじゃん、あったら旅行会社がパッケージツアー作っちゃってるよねー。
もちろん私は、考えるまでもなく「NO!」でした。あの体験をするまでは・・・。
そんなわけで、はい!
私、行っちゃったもしれない。
あの日私のした体験は、結論から言うと・・・、
現実の世界とは似ているけど、少し違う世界。
こんなことを言うと、変な組織に入ってるとか、ちょっとイタイやつって思うかもしれませんが、真剣なはなし、
時々、あるんです。
言葉で表現しにくいのですが、
日常の片隅に。
何年か前に、名古屋に住む姉に会いに行った時の話です。
あの時は>>>

久しぶりに姉に会うので、気分は相当うかれています。
名古屋駅から地下鉄を乗り継いで少し行った所で降りる予定。
名古屋駅に着いた瞬間、突然吐き気のような気持ち悪さに襲われるのです。
変な物もたべてないし、食べ合わせも悪くなかったはず。
まあ、すぐに良くなるだろうと思い、きっぷを買いに券売機に向かいます。
でも、何かがちょっと違うんです。
まだ昼間なのに、視界が全体的に紫がかっていて、薄暗いし、何より空気が重い!(重力が2倍かかっているような感じ)
シーンと静まり返っていて、人の気配はあるものの、まるで目的地に行くことを何かが拒んでいるかのよう。
異世界の入り口にきちゃってるのかなぁ、なんて思いながら、気味の悪さに近い違和感みたいなものがあって、行きたいのにどうにも先に進めないんです。
吐き気も増してきたので、 お茶を飲んだり、深呼吸をしてみたり、旦那に電話をかけ気分転換をし、一旦外の空気を吸おうと、駅から離れ地上に出ては入ってを、何回か繰り返してみます。
そうしているうちに、徐々に吐き気がおさまってきたので、きっぷ売り場に向かいます。
乗車券を買おうと路線図を見たら行こうと思っていた駅が「どこにもない」のです。
えっっっ?
なんで?!
見つけられないだけかな?
何度も目を凝らし、指を指しながら探しましたが、やっぱり見つからないんです。
まぁ、名古屋駅初心者だものと前向きに考え、切符を買おうとしている20代位の女の子を見つけて、
「〇〇って駅に行きたいんですけど…」と聞いたら、
「知らないです。」と足早に去っていきます。
えー???
他に歩いてきた2~3人に聞いてみたけれど、決まったように「知らない」と言われ後ずさりされ、こりゃダメだ。
どうしよう・・・。
改札口にいた駅員さんに聞いてみよう!!
しかし、「分かりません・・・」、と。
しかも、どこ見てるの?って位視線が斜め下。
え?怖いから!何か見えたらダメなもの見えてる?
それにしても、駅員さんでも分からないってどういうこと?
通行人や駅員さん、顔が青白いし、表情が無い。
一人でめちゃくちゃ怖くなってきたので、もしかしたら、駅員さんは新人さんなのかなーっ、就職した頃は私も、右も左もわからなかったもんなーとかいろんなパターンを考え、んー。なら仕方ない!と気持ちを切り替えます。
結局、誰にも教えて貰うことができなかったので、姉に電話をかけて、もう一度駅の名前を確認し、いくらの切符か教えてもらうことにし、「行きたい駅が路線図にないよっっっ」って伝えると、
姉 「笑 〇〇駅○円だよー、もう直ぐつくみたいだから迎えに行く準備するねー」と話をして、電話をきります。

もう、どうやっても見つからないなら、いっそのこと電車に乗ってしまおう!と思い、ドキドキしながら改札を抜け、次来た電車に乗ろうと決心し、やっとの思いで電車に乗ります。
内心、全然違うところ着いたらどーしよ、まぁーその時は仕方ないかー。
車両は空いていて、ゆったり座れそうなのでラッキーっと思ったのもつかの間、名古屋駅を出発し、気が付くと車内から見える景色は、真っ暗で夜になっています。
名古屋駅に到着した頃は、昼間だったのに、おかしいな。
体感的には30分くらいに感じていたのに。
電車が進むにつれ、天井のライトが、チカチカと点滅し始め、ついにライトがフッと消えます。
真っ暗です。
よくホラー映画なんかである戦慄一歩手前のシーンみたい。
なぜか、車内のライトが消えて暗くなっても、誰も気にしていない様で、最初はビックリしたけど、私もこんな物かな?っと思うようにして、平常心を保とうとします。
すると突然、体が重くなり、動かすのが難しくなります。俗に言う金縛り?のような感じです。
うわー、なにナニ?めっちゃ怖いよ。
コレやばい!どーしよっ!
少し離れた向かいの席に座っているサラリーマンに、助けを乞おうか迷いますが流石に、「す…、すんません、今金縛りに合ってます。」なんて言える筈もなく、必死に頭をフル回転させた挙句、ゆうことのきかない体を、最大限にうりゃーっ!っと動かしシンプルに、姉に電話をかけることを選択。
圏外じゃ無かったことに安心する気持ち半分、早く電話に出てー!とあせる気持ち半分、今まで息をするのも大変で、気絶してしまうくらい怖かったし、伝えたい気持ちが先立って、渋滞中。
普通に電話に出た姉に、「電車乗ったんだけど、なにか変で急に金縛りにあってしまった!」と端的に言うと、
姉、「あほちゃうwww」大爆笑です…。
めちゃくちゃこわいのに・・・。
すべらなくて嬉しいですが、ちょっぴり切なくもあるのです。
姉の豪快な笑い声と共に、不思議と金縛りがとけていく感じがします。
電車が止まった時点で外に出るよう言われ、何処の何駅か分からないけど、急いで飛び降りてみます。
なんと、奇跡が!!
駅のホームの表示版を目で追うと、目的地の〇〇駅に着いていたのです。
汗だくになって改札を出て、泣き出したい気持ちをぐっと抑え、姉の姿を発見した瞬間は今でも忘れられません。
この体験をした後、気になったので調べてみました。
すると、本当かどうかはわからないけど、よく似た体験をしている人もいるようで、有名な都市伝説では、きさらぎ駅なんてのもあるみたいです。
あのまま電車に乗っていたら、どこに着いたんだろうと思うとゾッとします。
あれは何だったのかなーっと今では笑い話になっています。
日常の片隅にひっそりと存在する異世界、次に召喚されるのは、あなたかもしれません。
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